新築住宅はいつからメンテナンスが必要?
覚えておきたい「メンテナンススケジュール」
念願の新築住宅。
いつまでもキレイに使い続けたいと思うものですが、どうしても風雨や日光、使い方などの影響で経年劣化していくものです。
子や孫の代まで、大切に長く住み続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
まずは、家を建ててからどのくらいのタイミングでどんなメンテナンスが必要になるのか、あらかじめチェックしておきましょう。
住宅産業協議会が出している「住まいのメンテナンススケジュール」によると…
●築10年目
屋根や外壁の表面塗装(120〜160万円)、目地の打ち替え(30〜60万円)、ドア金物作動点検(0.5〜3万円)、クロスの張り替え(0.15〜0.25万円)、畳の張り替え(1〜2万円/畳)、防蟻処理(15〜20万円)などが必要となります。
クロスや目地などは、日頃からメンテナンスを行っていれば、ここでは省けそうですね。
●築15年目
外壁の増貼り(130〜150万円)、外壁塗装(30〜40万円)防蟻処理(15〜20万円)などが必要となります。
外壁は10年目にしっかりメンテナンスしていれば、ここでは必要ない可能性もあります。
●築20年目
外壁の表面塗装(120〜160万円)、目地の打ち替え(30〜60万円)、シーリングなどの部品交換(5〜10万円)、ドア金物作動点検(0.5〜3万円)、クロスの張り替え(0.15〜0.25万円)、クロスや室内建具の部品効果(2〜3万円/ヶ所)、畳の張り替え(1〜2万円/畳)、防蟻処理(15〜20万円)、水回りのリフォーム(場所によって異なる)などが必要となります。
経年劣化が進んでくる分、10年目よりも出費が多くなりそうです。
●築30年目
屋根の葺き替え(100〜150万円)、ベランダの本体交換(40〜50万円)、など、大きな修繕が必要となってきます。
上記に挙げたのは、あくまで一例であり、すべてのメンテナンスを必ず行う必要はありませんが、長く大事に住み続けるためには、定期的なメンテナンスは必要不可欠です。
また、ダメージが酷くなってから修繕するよりも、早めに発見して修繕した方が、工事期間も短く工事費用も安価で済みます。
日頃から家の状態をしっかりとチェックして、異変を見つけたら素早くメンテナンスするようにしたいですね。
近年は特に水害に要注意
ゲリラ豪雨や集中豪雨が続く近年では、特に注意したいのが水害のダメージです。
メンテナンスが不足していると、雨漏りが起きたり、汚物や泥を含む下水が逆流してくる恐れもあります。
特に、都市部でよく見られる軒のない住宅は、軒がある住宅と比べて雨漏りのリスクが5倍も高まるのだとか!
他にも、ベランダの排水管が詰まって、ベランダが冠水してしまうといった事例も見られます。
自分でチェックするのはもちろんですが、定期的にプロによるメンテナンスを実施した方が良いでしょう。
メンテナンスの出費に備えて
あらかじめ積み立てを
新築住宅を購入すると、ここで「終わった!やりきった!」という喜びにあふれてしまいがちですが、新しい住まいとの生活は始まったばかり。
マンションでもメンテナンスが必要なのは同じなのですが戸建ては特に自分でメンテナンスのタイミングを見極めなければならず、また、マンションの管理費のような強制的な積立がありません。
そのため、戸建て住宅を購入する際は、事前にメンテナンスのスケジュールを把握しながら、日々修繕費用を積み立てておくと良いでしょう。
日頃から積み立てておくと、万が一、天災などでダメージを受けた時にもすぐに対応できますよ。